2011年04月02日

[BookReview2]評価と数量化のはなし

書評の第1弾が、大村 平氏の書籍だったので、ちょっと躊躇しました。
ですが、Episode4の参考文献としては、やはりこれが一番だと思ったので、こちらを紹介します。
「評価と数量化のはなし」です。

目次を見ると、思わずギョっとするようなことが書いてあります。

「セックス観の間隔尺度を作る  92」    ※感覚尺度ではないので注意!

まあ、別にここに惹かれて購入した訳ではないのですが・・・

この本を読むと、こんなことも定量化できてしまうのか、と様々な発見が有りました。

あと、理系人間の私は、データというのは厳密なもので、寸分たりとも曖昧な部分があってはならないと思っていた節が有りました。

ですが、それは大きな誤解でした。

大事なのは厳密さでは無いのですね。役に立つ情報を与えてくれるかどうかに尽きるのです。
その活用目的において十分な正確さと精度が有れば良し。その時に得られる精一杯の正確さと精度で御の字なのです。

例えば、車である所まで行くことを考えた場合、

ある重要な会議に出席する場合などで、所要時間を正確に見積もりたければ
ルート検索とかをして、走行距離をきちんと割り出す必要が有ります。


でも、家族でドライブに行く場合などで、午前中に出てお昼までに着けそうかどうかを知りたいぐらいならば、
地図をぱっと見て直線距離で大雑把に200kmぐらいだから、着いた先でランチにすれば良いな。
ぐらいのアバウトな把握感でも問題有りません。


仮に地図も無いとすれば、過去の経験などで、例えば東京までは4時間ぐらいかかったので
今回はその半分ぐらいだから2時間ぐらいで行けるだろう。
なんて、見積でも十分だったりします。


こんな見積でも、それ無しに出発して、家族から「いつ着くの?お腹空いたよー」などと
文句を言われながら、イライラとドライブをするよりは、精神衛生上遥かに良いでしょう。


ソフトウェアの規模と工数見積もこんな感じです。
いくら精度は悪くても、間違いなく、無いよりは有った方が良いのです。

このことに気付いてからは、メトリクスデータの取り扱いも少し気が楽になったというか、
データの定義や測定の精度の厳密さに、神経をすり減らすことも無くなったように思います。


むしろ最近では、誤差たっぷりでも、確実に有益な情報を与えてくれるメトリクスの方が頼もしいとまで感じるようになりました。

様々な定量化の試みや手法を知ることで、もっともっとメトリクス活用の可能性を広げて欲しいと思います。


posted by koike0125 at 16:57| Comment(1) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お疲れ様です。
メトリクスを勉強し始めて、「精度は重要ではく、その活用用途にあたり、そこから情報をつかめるかが重要」ということを知りました。なるほど、なるほどとメモを取ったわけですが、現実的には、Lさんじゃないけど、精度がないものは意味なしみたいな雰囲気が流れてしまってます。例えば、工数見積もりが失敗したのでスケジュールが成立しないってことになりがちで。。。振り返りでも、「工数見積の精度が悪かったから次回はそれを改善」という結論になってしまいます。
Posted by こばやし at 2011年04月08日 15:37
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